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2003.12.28

心が弱いから

元ハンセン病患者宿泊拒否が投げかけたもの

セーラー服の女子生徒が立ち上がって、質問した。
「人間はなぜ差別をするのですか」

阿部さんはためらわず答えた。「心が弱いからです」

新聞の記事を紹介したいと思います。ハンセン病の記事です。
この短い記事の中にハンセン病問題の多くが語られてるような気がします。
「家族や親類に迷惑がかかるから」と偽名で生きてきた人たち。
そして死んでなお本名を語れない人たち。誤解と差別。
どんな思いでこの人たちは生きてきたのでしょうか?

この記事で印象深いのは「人間はなぜ差別をするのか」という問いに
元ハンセン病患者の方は「心が弱いから」とためらわずに答えたこと。
私は言葉を失いました。ふいにこちらの胸を衝かれた気がしたのです。

この言葉をどう解釈すれば良いのでしょうか?人間というのは心が弱いから
仕方ないのですよと慈愛に満ちた言葉なのか?それとも人間とはそういうもの
だという諦めなのか?それとも人間という心の弱い生き物に対する憤りから
くる言葉なのか・・。この言葉はあまりにも重すぎる。他人のどんな解釈や憶測も
寄せ付けない響きを感じるのです。おそらくは誰にぶつければよいか分からない
この問いをこの人はずっと自分の中で繰り返してきたのでしょう。
私たちは、この人の長い年月をかけて出した答えをただ真摯に受けとめる
しかありません。

それでは私たちはこれからどうしたら良いのでしょうか?
まず私たちは心の弱い人間だと自覚すること。
そしてその心の弱さは差別を生むということを知ること。
「どうしたら差別をなくせるのか?」
その答えは簡単です。それは心の弱さに負けない人間になること。
でもそれを実践するのはとても難しいことです。どうしたらできるのか?
それを考え続けることが大切なのだと思います。

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