検証!『海を見ていた午後』
機会があれば載せたいとずっと思ってた日記があって、
なかなかその機会がありませんでした。でもけっこう
好きなエピソードなのでかまわず載せてしまいます。
今度「シャングリラ3」見に行くことですし。
ずいぶん前に横浜に行った時でのお話です。
では、どうぞ。
(以下原文そのまま)
2001年5月25日の日記
「検証!『海を見ていた午後』」
横浜に足を運ぶ機会があれば、私にはどうしても
確かめておきたいことがあった。
まだユーミンが松任谷由実ではなく、荒井由実だった頃の
曲で『海を見ていた午後』という歌がある。初期の名曲で
ある。歌詞の内容は、恋人と別れてしまった主人公が、
2人の思い出のレストランを1人で訪ねて、そこからの
景色を眺めながら、遠いあの頃を振り返るというものだ。
その歌詞に出てくる「ドルフィン」というレストランは
実在していて、ユーミンに歌われたことによって一躍
有名になったという話を、何かで読んだことがある。
その「ドルフィン」が横浜あたりにあるらしい。昔から
気になってたことを確かめるチャンスがやってきたのである。
1.山手にある「ドルフィン」の"ソーダ水の中を貨物船が
とおる"というが、それはホントに見えるのか?
2.「ドルフィン」では"晴れた午後には遠く三浦岬も見える"
というが、それはホントのことなのか?
(注:こんな内容の歌詞が出てきます)
”山手のドルフィンは静か~なレストラン~♪”てなわけで、
実際に行ってみた。横浜から少し離れたJR根岸駅で降り、
徒歩10分のところに「ドルフィン」はある。小高い丘の上に
建っているため、坂を上らなければならず、けっこうしんどい。
お店に入ると、さすがに眺めが良いのをウリにしているだけは
あった。海が見える正面と側面は、全面ガラス張りである。
天気も良かったため、その眺めは素晴らしいものだった。
高台から海を見下ろすと、左側にコンビナートがあり、海の上
にはヨットが浮かび、遠くに貨物船も見える。おお!貨物船だ!
そこで、さっそくドルフィンソーダなるものを注文した。
ソーダ水は、やはりこのお店の定番であるらしく、周りを見ると
同じものを注文してる人がかなりいた。ユーミンの影響力や、
おそるべし!まずは第1の疑問を確かめてみることにした。
1.山手にある「ドルフィン」の"ソーダ水の中を貨物船が
とおる"というが、それはホントに見えるのか?
ソーダ水をテーブルの中央に置いてみた。ソーダ水の中を
通して、貨物船を見ようと目を凝らしたが、実際には見る
ことはできなかった。なぜなら、グラスの表面に水滴が
付いていたからだ!見えるわけがない。こんな当たり前の
ことに今まで気が付かなかったとは迂闊な話である。
ソーダ水の色で、余計見えにくいという事もあるが、
それ以前の問題のような気がする。
また、仮に見えたとしても、その場合かなり不自然な姿勢に
なることも発見した。見ようとすれば当然、ソーダ水に目線を
合わせる必要があるため、テーブルに顔をかなり近づけなければ
ならない。もし歌詞の通り、一人で来てそんなことをしていたら、
それはかなり怪しい人物だと言わざるを得ない。
そして次に、第2の疑問を確かめる作戦に出た。
2.「ドルフィン」では"晴れた午後には遠く三浦岬も見える"と
いうが、それはホントのことなのか?
窓際の席に座り、外を見まわすが、三浦岬らしきものは見えない。
晴れた午後なのに、見えないということは、よほど視力の良い人
でないとムリなのか?手を上げて、ウェイターを呼び止めた。
「三浦岬はどこですか?」「はあ?」
何だ、このウェイターは?「ドルフィン」といえば、三浦岬を
知ってるのが常識だろう。勉強不足だな!そう憤慨していると、
「三浦岬ですか?三浦半島のことだったら、横須賀があるのが
三浦半島ですから、方角が全然違いますよ」とウェイターが
答えてくれた。どうやら三浦岬というものはないらしい。
三浦半島ならあるが、横須賀がすっぽり含まれるようなでっかい
半島だから、仮に見えたとしても岬のイメージには程遠い。
かなり恥ずかしい思いをして聞き出したのだが、「三浦岬」は
ユーミンのイメージの産物であるらしいことが分かった。
その他にも、"紙ナプキンにはインクがにじむから"忘れないでって
書くのがやっとなのか?とか(こんな内容の歌詞も出てきます)、
確かめてみたかったけど、それをやると、さっきのウェイターから
「出ていってください」と言われそうなので涙を呑んで我慢した、
海を見ていた午後だった。
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